同じ「現物ETF」という器を持つはずのソラナETFが、6か月連続で月次流入額を縮小させている。2025年11月の4.19億ドルがピークで、4月は3,993万ドル。半年で10分の1以下になった計算だ。「ETFが入れば全部上がる」という素朴な期待は、4半期も経たないうちに、銘柄ごとに違う物語を見せ始めている。
月次流入カーブはほぼ右肩下がりの直線
SOLの月次流入推移は、グラフにするとほぼ右肩下がりの直線になる。11月4.19億ドル、12月1.48億ドル、1月1.05億ドル、2月6,300万ドル、3月4,544万ドル、4月3,993万ドル。半年で約90%減という、かなり明確な縮小トレンドだ。
価格自体も同期間で200ドル前後から70〜80ドル帯まで沈んだから、流入減と価格下落が悪い方向で噛み合っている。短期トレーダーから見れば「ETFのラッパーがあっても支えにならなかった銘柄」と映る局面だ。
機関は「納得感のある二択」を好む構造
ETF市場の専門家のあいだでは「機関マネーは“納得感のある二択”を好む」と言われる。BTCはマクロヘッジ、ETHはスマートコントラクトのインフラ。SOLはどっちにも当てはめづらい。これが、いま起きていることの背景の半分くらいだろう。
ただし、SOL ETFの不調を「Solanaが終わった」と短絡的に見るのは、たぶん早い。理由はふたつある。
まず、Solana自体は現在もJPMorganやGoogle Cloudとの提携を発表しており、ステーキング型ETFが利回り5%を提示するなど、商品設計の選択肢は増えている。次に、SOLエコシステムにおける活発さは、ETFの数字よりもオンチェーンの取引量(DEX、Meme系)に出やすい。ETFというラッパーから見える景色だけでは判断を誤る。
ステーキング込みラッパーは別審査、社内承認に時間
それから忘れがちな点として、米SECは2024年に承認した複数のSOLスポットETFのうち、ステーキング報酬を含む形のラッパーは別個に審査している。ステーキング込みかどうかで税制と利回りが変わるため、機関投資家側の社内承認に時間がかかる。
今の月次流入の鈍さは、需要が消えたのではなく「審査と社内手続きの隙間に落ちている」可能性が、わりと大きいと考えられる。「需要消失」と「手続き渋滞」のどちらの解釈を採るかで、半年後の景色はかなり違って見えるはずだ。
Morgan Stanleyの同時申請は潜在需要のサイン
「ETFを通じてポジションを取る」という機関の作法は、いまのところBTCに集中していて、SOLには戻ってきていない。流入の継続性で言えば、BTCの圧勝が当面続く可能性は高い。
ただし、Morgan Stanleyが直近で現物BTCと現物SOLのETFを同時に申請した事実は、後者に対する潜在需要があることを示すサインではある。これが流入の数字としてあらわれてくるのは、夏から秋にかけてになる可能性がある。
個人投資家側の受け止め方
ETFの数字を見て「悪材料」と捉えるか、「価格が落ちている時期に分散仕込み」と捉えるかは個人の判断次第だ。複数銘柄を低コストで運用したい派には取引手数料が無料のGMOコインが選択肢に入る。Solanaは国内取引所でも比較的早くから取り扱いがあり、現物の入出庫もスムーズだ。
BTCを買うかSOLを買うか、この二択は実はあまり実りがない。むしろ「どれくらいの比率で持つか」「いつ買い増すか」のほうが、現実の運用では重要だ。ETF流入のニュース1本で銘柄選定を決めるのではなく、半年単位のトレンドと自分の保有期間を照らし合わせて判断したいところだ。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の暗号資産や投資商品の購入を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。過去の実績は将来の利益を保証するものではありません。
