国内暗号資産取引所の2強と言えば、CoincheckとbitFlyer。「どっちを最初に選ぶか」で迷う人が圧倒的に多い。両社とも国内ユーザー数No.1を奪い合っており、サービス内容は重複しつつも、ターゲットユーザーは微妙に異なる設計になっている。
この記事では、6つの比較軸で両社を並べ、**「あなたはどちらに向くか」**を明確にする。最後まで読めば、自分の最初の1口座をどちらにすべきかが決まる。
比較軸
両社を次の6つの観点で比較する。
- 取扱銘柄数
- 手数料(取引・送金)
- アプリ・UIの使いやすさ
- セキュリティ
- 周辺サービス(NFT、ステーキング、決済等)
- ユーザー層と運営会社
基本データ(2026年5月時点)
| 項目 | Coincheck | bitFlyer |
|---|---|---|
| 運営会社 | コインチェック株式会社(マネックスグループ) | 株式会社bitFlyer(独立系) |
| 設立 | 2014年 | 2014年 |
| 金融庁登録 | 済(関東財務局) | 済(関東財務局) |
| 取扱銘柄 | 24銘柄 | 33銘柄 |
| アプリDL数(国内) | 累計500万超 | 累計300万超 |
| 累計取引高 | — | 国内No.1(2016〜2024年) |
両社とも金融庁登録済みで、コンプライアンス面の差はない。
1. 取扱銘柄数の差
bitFlyerが33銘柄、Coincheckが24銘柄で、絶対数ではbitFlyerに分がある。
主要メジャー銘柄(BTC、ETH、XRP、SOL、ADA、AVAX、DOGE等)はどちらでも扱える。違いが出るのは中堅以下の銘柄。
- bitFlyerのみ: ARB、ZPG、TRX、IOST 等
- Coincheckのみ: ASTR(Astar Network)、PLT、SAND 等
「メタバース・ゲーム系銘柄」に強いCoincheck、「ETHエコシステム周辺(L2系)」に強いbitFlyer、という棲み分けが見える。
2. 手数料体系
ここが両社の最大の差。
取引手数料
- Coincheck: 取引所(板)は0%、販売所はスプレッドあり(2〜5%)
- bitFlyer: 取引所(板)は0.01〜0.15%、販売所はスプレッドあり(2〜5%)
取引所板を使えば、Coincheckが完全無料。bitFlyerはわずかな手数料があるが、約定スピードと板の厚さで実用上の差を埋めている。
送金手数料(MetaMask等への外部送金)
- Coincheck: ETHで0.005ETH(約2,000円)、BTCで0.0005BTC
- bitFlyer: ETHで0.005ETH、BTCで0.0004BTC
両社ともに送金手数料はかかる。送金頻度が高い人(NFT、DeFi利用者)は、GMOコインの送金手数料無料が魅力になる。詳しくは国内暗号資産取引所の選び方で整理した。
日本円入金
- Coincheck: 銀行振込無料、コンビニ入金770円、クイック入金770円
- bitFlyer: 銀行振込無料(振込側の手数料負担)、クイック入金1〜330円
少額入金にはbitFlyer、まとめ入金ならどちらでも同じ。
3. アプリ・UIの使いやすさ
ここが初心者の継続率に最も効くポイント。
Coincheck
- アプリストア評価: iOS 4.0 / Android 4.0
- ホーム画面は「ウォレット」「取引」「NFT」のシンプル3タブ
- 初心者向け教育コンテンツが充実
- 「とにかく分かりやすい」が評価軸
bitFlyer
- アプリストア評価: iOS 4.4 / Android 3.8
- ホーム画面に「販売所」「Lightning(板取引)」が両方並ぶ
- チャート機能が高機能
- 板取引派の中級者から評価が高い
両社のアプリを比較すると、**Coincheckが「シンプルさ」、bitFlyerが「機能性」**を取りに行っているデザイン思想の差が明確だ。
4. セキュリティ
Coincheck(2018年NEM流出後の体制刷新)
2018年1月に580億円相当のNEMが流出した過去がある。だがマネックスグループ買収後、金融庁からの業務改善命令対応として、業界トップクラスのセキュリティ体制を整備。以降8年間、重大事故ゼロを継続している。
- マルチシグウォレット
- コールドウォレット保管率99%以上
- 顧客資産の分別管理
bitFlyer
設立から12年間、流出事件・大規模事故が一度も発生していない。これだけで評価ポイントは大きい。
- 顧客資産100%コールドウォレット
- 不正アクセス検知システムを自社開発
- 米国・EUにも展開しているため、国際基準の監査を継続
「過去の事故」だけで判断するならbitFlyer、「現状のセキュリティ体制」で判断するなら同等、と捉えるのが正確だろう。
5. 周辺サービス
Coincheck
- Coincheck NFT: 国内最大の取引所運営NFTマーケット。日本円決済可能
- Coincheckでんき/ガス: 電気・ガス料金支払いでBTC還元
- 積立投資: 月1万円〜の自動積立
NFTを触りたい人にとって、CoincheckはETH購入からNFT購入までを1アカウントで完結できる。これが大きい。
bitFlyer
- bitFlyerクレカ: 利用額の0.5〜1%をBTCで還元(年会費無料・1万6500円〜)
- かんたん積立: 1円から自動積立
- bitWire: bitFlyerユーザー間の送金即時無料
bitFlyerは**「日常生活のクレカ利用」をBTC獲得経路にする**設計が秀逸。普段使いのクレカをbitFlyerクレカに切り替えるだけで、年間数千〜数万円分のBTCが積み上がる。
6. ユーザー層と向き不向き
| タイプ | Coincheck向き | bitFlyer向き |
|---|---|---|
| 完全初心者 | ✓ | |
| NFTを触りたい | ✓ | |
| 板取引で手数料を抑えたい | ✓ | |
| クレカ利用でBTC還元 | ✓ | |
| 長期保有・積立 | ✓ | |
| 機能の少なさを求める | ✓ | |
| チャート機能を本気で使う | ✓ |
どちらか選ぶなら
判断軸を整理すると次の通り。
- 初めて暗号資産を触る → Coincheck(アプリの分かりやすさ)
- NFT・GameFiに興味がある → Coincheck(NFTマーケット直結)
- 長期保有 + 普段のクレカでBTC貯めたい → bitFlyer(クレカ還元)
- 取引所板で本格的に取引したい → bitFlyer(板の厚さ)
- 絶対に流出させたくない安心感重視 → bitFlyer(無事故12年)
「両方開設」も意外と合理的。Coincheck NFT、bitFlyerクレカ、それぞれの強みを使い分けるのは、上級者の標準パターンだ。維持コストはどちらもゼロ(年会費なし)。
まとめ:強みが明確に分かれる2社
Coincheckとbitflyerは、表面上は似ているが実は別の戦略を取っている2社だ。
- Coincheck: 「初心者の入口 + NFTの入口」を取りに行く
- bitFlyer: 「長期保有者 + 普段使い経由のBTC獲得」を取りに行く
自分のスタイルに合うほうを1口座開設して、半年使ってから2口座目を考える流れが、最も摩擦が少ない。
両社の比較から距離を置いて「送金手数料の安さ重視」を求めるならGMOコイン徹底レビュー|送金手数料無料の威力と注意点も合わせて読んでみてほしい。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の暗号資産や投資商品の購入を推奨するものではありません。投資は自己責任で行ってください。過去の実績は将来の利益を保証するものではありません。

